昔住んでた国の人が職場を訪ねて来た。研修みたいなヤツ？
受け入れは他の部署だったから、見学で回って来た時に挨拶をした程度だった。自分があの国でとても大事にしてもらったから、あの国の人がこちらに来たらできるだけ親切に、と思っているが流石に仕事真っ最中ではね。
今不安定で眠れない。
今の暮らしも自分で選んできたものだけれど、理性でのチョイスだった。国内、地元まで直通の航空便。選んだとき諦めたのがあの国だったと思い知った。全身の細胞が叫ぶような情動。思ったよりあの国への未練が強くて、自分でも驚く。
この未練は何なのか。あの国で過ごした時間は濃密で、その海も空気も人達も愛しているが、ちゃんと振り返れば帰国した理由も移住しなかった理由もがっつり納得してる。
お、振り返ったら落ち着いてきた。
この想いは恋なんだと思う。でも、惚れた相手は、あの国は、体の弱い私には向かない。でも凄く好き。好き過ぎて、意識に登ると辛いから、沈めておく。
油断して表層に出してしまったな。
あの国で暮らし続けたら、どんなだっただろう。少しだけ夢想して、明日（いや、もう今日か）の仕事の為に眠ろう。
（割と天水の美味しさとか食べ物関係の記憶が強くて、我ながらしょうもない。だって熱帯・亜熱帯の木陰や椰子や綺麗な海は今ここにあるしね。）
